チコちゃんは、5歳の女の子、実在しない”時の人”です。
メインキャラクターを務める、NHK番組「チコちゃんに叱られる!」が絶好調、再放送の視聴率が、16.5%を記録するなど、話題になっています。
チコちゃんは女の子ですが、声を担当するのは、キム兄こと、木村祐一です。
本人曰く、セリフはほとんどアドリブ、ゲストに対する自然なツッコミやボケが、人気を呼んでいます。
チコちゃんは、NHK紅白歌合戦に出場を決めたり、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と喝を入れる言葉が流行語大賞にノミネートされるなど、勢いが止まりません。
毎週、欠かさず見なきゃ、ってほどの番組ではないと思うのですが、高視聴率を続ける要因があるのでしょうか。
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チコちゃんに叱られる!絶好調の再放送視聴率、16.5%
「チコちゃんに叱られる!」は金曜夜に本放送、土曜午前に再放送と週2回の放送です。
チコちゃんの視聴率は、常に再放送の視聴率の方が上となっていて、「珍現象」と言われています。
金曜夜に放送される本放送の視聴率は、おおむね10%前後とまずまずです。
それにもまして、土曜午前の再放送は、16.5%(11月ビデオリサーチ調べ)という高視聴率を記録しました。
実は、再放送のほうが人気を呼んでいる理由は、NHK「連続テレビ小説」、朝ドラの直後に放送されるからです。
このところNHKの朝ドラは、「半分、青い。」、「まんぷく」など20%を超える視聴率を連発しています。
土曜は仕事や学校が休み、朝ドラを見た後に続けて、ついついチコちゃんも見てしまう、というわけです。
「チコちゃんに叱られる!」は、素朴な疑問を調査するという、一見よくある雑学系バラエティ番組です。
しかし、着ぐるみとCGを融合した5歳女児のチコちゃんの存在が斬新で、出演者に次々とブチギレる様子が話題となり、番組開始の4月から年末にかけて、右肩上がりに視聴率がアップしています。
素朴な疑問に答えられないもどかしさ、それを知ってどうなるの、と思いながらもハマってしまいます。
チコちゃんの声の担当は、キム兄、8割アドリブが人気
チコちゃんの声を担当するのは、キム兄こと、タレントの木村祐一です。
チコちゃんの声は、ボイスチェンジャーを使っているそうですが、少し毒舌、社会を斜めから見るスタンスが、視聴者の笑いを誘っています。
ちなみに、セリフの8割はアドリブだそうです。
出典元:BUSINESS INSIDER JAPAN 【独占】人気爆発「チコちゃんに叱られる」声担当、キム兄が初めて語る「チコちゃんの自由さ」
番組が話題になるにつれて、チコちゃんの声の正体、木村祐一の存在が各メディアでクローズアップされるようになりましたが、MCを務めるナインティナインの岡村隆史やゲストに鋭くツッコミを入れる、彼のトーク技術は高く評価されており、間違いなくチコちゃん人気をサポートしています。
ボイスチェンジャーを使えば全く別人になれる、とは言っても、55歳のオッサンの声が5歳の女の子から出てくるわけですから、意外性抜群です。
5歳なのに、ゲストなど大人より上から目線で口をきくところも、番組を大いに盛り上げています。
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チコちゃんの人気の理由と叱られたい現代の日本人
「チコちゃんに叱られる!」は雑学系バラエティ番組ですが、わかりやすく言えば「クイズ番組」です。
素朴な疑問を5歳児のチコちゃんが出題して、ゲストなど大人が回答します。
答えられない大人の回答者に、チコちゃんが喝を入れるところが、多くの日本人の心をワシづかみにしているようですが、その理由はなぜでしょうか?
「パンダはなぜ可愛いのか」、「人と別れるときに手を振るのはなぜ?」、「セピア色のセピアって何?」など、身近でありながら、答えがわからない質問、「そんなこと、考えたことなかった。」って街の人の映像が、番組の意図で必ず出てきます。
そして結局、答えられない。
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」
と、チコちゃんに叱られるわけです。
よくヘマをして叱られる人なら、共感があるのかもしれませんし、叱られるのを見るのが好きという人、褒められるのは気持ちいいけど、褒められるのに飽きて、たまには叱られたいという人もいるかもしれません。
叱る、叱られる、現代の日本人にどこか不足している感情なのかも、ですね。
また、5歳の女の子にして、チコちゃんには母性本能があって、それも受け入れられる要素になっています。
そして、チコちゃんの毒舌からは、どことなく老婆心を感じます。
もっとこうした方がいいよ、と考える手助けとか、こうであってほしい、という希望や願いとかが、こもっているような気がします。
「チコちゃんに叱られる!」で取り上げるテーマは、日常的で安心して見れるのと、質問の答えが意外で改めて考えさせられるものがあったりして、視聴者を飽きさせない番組になっているのではないでしょうか。
チコちゃんの人気の理由は、日常での再発見なのかもしれませんね。
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