万博の開催国選挙、2025年国際博覧会開催国選挙が、11月23日(現地時間)フランスのパリで開催された第164回博覧会国際事務局(BIE)総会で行われ、大阪が当選しました。

出典元:VRワールド 2025年 大阪万博開催が決定!

国内での大規模万博の開催は2005年の愛知万博以来、大阪では1970年以来55年ぶりとなります。

大阪万博の会場は、大阪湾の埋立地、夢洲(ゆめしま)です。

夢洲の万博会場の隣は、IR、すなわちカジノ統合型リゾートの有力な候補地になっています。

予定通りに開発が進めば、万博開催時にカジノはすでに開業(2024年)しているはずなので、2025年は万博とカジノ、セットの相乗効果で大阪の景気拡大、というのが関係者の思惑です。

万博誘致を提案したのは大阪府の松井一郎知事ですが、以前より大阪都構想の実現を目指しており、万博当選をきっかけに都構想の再浮上もあるのではないかと言われています。

一方で、万博にかかる支出は膨大で、お金に余裕のない大阪府や大阪市の財政負担について不安の声も上がっています。

 

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万博とカジノはセット、夢洲、人工島開発で大阪活性化

大阪万博には、日本政府の思惑も絡んでいると言われています。

過去には、1964年の東京オリンピックの6年後、1972年、大阪万博を開催、先進国の姿をアピールした歴史があり、大きな経済効果がありました。

今回も、2020年の東京オリンピックの5年後に2025年の大阪万博を開催、オリンピック終了後の反動で景気の谷がやってくることを考慮して、大阪万博に景気を大きく刺激する効果を期待しています。

ただし、経済が右肩上がりの当時と今では、日本を取り巻く環境がまるで違うことには注意しなければならないでしょう。

万博の開催地に決まった大阪湾の人工島、夢洲は、大阪府と大阪市がカジノを含む統合型リゾート施設、IRの誘致も目指しています。

出典元:BIGLOBEニュース 万博会場「夢洲」整備に140億円

大阪は、万博とIRがセットで実現することによる相乗効果で、大阪湾岸地域だけでなく周辺エリアの経済も活性化したい考えです。

IRの効果の事例を見ると、2010年に2件のIRを開業したシンガポールでは、外国人観光客が約8割増えましたし、国際会議の件数も開業5年後に23%増加しています。

大阪府は昨年、IR運営による経済効果を年間約6,900億円、雇用創出効果を約83,000人と目論んでいます。

行政からは、景気のいい話ばかりしか聞こえてきませんが、果たして上手くいくのでしょうか。

一部では、万博やIRで経済を発展させる考えは、ひと昔前のハコモノ行政と本質的には変わらないのではないか、と懸念されています。

 

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万博とカジノで都構想が再浮上、大阪の財政は大丈夫?

大阪万博の開催が決まったことで、誘致活動を進めてきた大阪府の松井一郎知事の支持が高まっています。

松井氏が代表を務める大阪維新の会が目指す『大阪都構想』が再浮上、議論が前進するのではないか、との報道もあります。

大阪都構想は、大阪市を廃止して4つの特別区(淀川区・北区・中央区・天王寺区)に再編するというものです。

松井氏は来年5月に大阪都構想の是非を問う住民投票実施を目指していますが、維新以外の政党は反対しており、今のところ実現の目処は立っていません。

住民投票の実施は、大阪府と大阪市、両議会の議決が必要です。

万博開催が追い風になるのかどうか、一度廃案になった都構想と関係するのか否かは、定かではありません。

しかし、都構想に反対している自民党と公明党も万博開催には賛成なので、万博が都構想の議論を後押しするとは、一概に言えないようです。

ところで経産省は、約2兆円の経済効果があると説明していますが、大阪万博で本当に経済が発展するのでしょうか。

2005年頃の大阪市は、大阪湾岸エリアの開発に失敗し、財政破綻寸前に陥った過去があります。

大阪万博の会場となる夢洲は、大阪湾岸開発の負の遺産のひとつです。

当時の大阪市が、大阪湾を埋め立て開発整備し、企業誘致に失敗した結果、多額の借金を追うことになった痛い経験、また同じ間違いを繰り返しはしないかと心配する意見もあります。

大阪府と大阪市の財政は、大丈夫なのでしょうか。

 

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万博当選がカジノ誘致を加速、大阪経済はよくなるの?

大阪万博の開催に当選したことで、カジノを含む統合型リゾート施設、IRの誘致を加速しそうです。

万博会場の予定地は、夢洲(390ヘクタール)のうち南西側の155ヘクタール、IRの候補地はその北隣の70ヘクタールが想定されています。

夢洲は、大阪市が招致を目指した2008年の夏季オリンピック候補地でしたが、招致に失敗し大部分のエリアの利用方法が定まっていませんでした。

万博開催のおかげで夢洲開発が動き出すことになるため、夢洲周辺の大阪湾岸エリア全体で開発や投資計画が活発化する効果があるのでは、との期待感が高まっています。

しかし、万博やIRの来場者など、需要が想定を下回ってしまうと、事業規模が大きいゆえに過剰投資となり、さらなる負の遺産になる可能性もあります。

大阪には、短期間で大きな経済効果を見込める万博と、長期に渡って恒常的に運営されるIRが、相互に作用し相乗効果で大阪全体の経済を底上げしたい目論見があります。

実際には、短期的な万博よりも、むしろ持続的に経済を支えるIRの方が必要とされているのではないでしょうか。

万博が成功したとしても、一時的な打ち上げ花火に過ぎません。

その経済波及効果を万博の開催期間だけで終わらせるのではなく、IRで長く持続するような仕組みを考えなければ、また経済破綻寸前の大阪に逆戻りしてしまうリスクがあります。

大阪の人たちからすれば、万博やカジノみたいに派手なものは、きっと嫌いじゃないと思いますが、コツコツと地道な経済発展も望んでいるはずです。

 

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