『嵐ショック!』、来年末で活動を休止することを表明した人気アイドルグループの「嵐」のメンバー5人が27日夜、そろって会見しました。
嵐の活動休止のサインは、昨年末の5大ドームツアー公演を追加発表した時点で、ファンへ送られていたかもしれません。
嵐は昨年の12月23日、東京ドームで『ARASHI Anniversary Tour 5×20』東京公演を行った際、これまで未発表だった「and more」の公演スケジュールを発表し、全50公演、総動員数237万5,000人と日本史上最大規模のアニバーサリーツアーとなることを明らかにしていました。
嵐は、2019年を日本列島に感謝を届ける20周年とするつもり、と宣言していましたが、その真意は全国のファンへの嵐としてお別れのご挨拶、という意図があったのかもしれません。
緊急会見、嵐ショック!「自由な生活をしてみたい」
緊急会見では、リーダーの大野智さんが、一昨年の6月に、嵐としての活動を終えたいとほかのメンバーに伝えたことを明らかにしたうえで、その理由について
「自由な生活をしてみたい。この世界を一度離れてみたい」
などと胸の内を語りました。
嵐の5人は、昨年の6月に活動の休止を決めたということです。
それまでのやり取りについて、二宮和也さんは、
「いろいろ話し合いを進めていく中で、5人でなければ嵐ではない、100%のパフォーマンスはできないだろうと、リーダーの思いを尊重する形で結論に至りました」
と経緯を説明しました。
また、櫻井翔さんは、
「最初はものすごく驚きましたが、ほかの何人かの思いで1人の人生をしばることもできないと思いました。
大切な仲間なので、全員が納得する着地点を探そうと思いました」
と述べました。
今後について、相葉雅紀さんが、
「今は、2020年以降、どんな気持ちになるか想像もつかないし、今決まっていることを決められた時間の中で精いっぱいやる。
お休みする予定はないです」
とメンバーを代弁して話したほか、松本潤さんは、
「今までやってこれなかったことに新たにチャレンジできるタイミングになるかもしれない。
何よりも2020年まで、5人でファンのみんなと楽しい時間を過ごせるようにいろいろ考えたい」
などと前向きな心境を語りました。
活動休止のサイン?昨年末の5大ドーム公演追加発表
活動休止は、リーダーの大野智さんの想いがきっかけ、ということですから、今回の正式発表は満を持してのものだったのかもしれません。
大野智さんが、
「2017年6月中旬ごろにメンバー4人に集まってもらい、『自分の嵐としての活動をいったん終えたい』という思いを話しました。
その後、何度も話し合い、2020年で休止するという形になりました」
といきさつを説明しています。
「自由な生活をしてみたい。この世界を一度離れてみて、今まで見たことのない景色を見てみたい」
などと、大野さんは理由を説明し、嵐の活動を休止したあとは芸能活動自体も休む意向を明らかにしました。
だとすれば、全国のファンに対して、昨年末の日本史上最大規模のツアー公演発表は、活動休止を告げるサインだったと言えるのかもしれませんね。
嵐の活動休止から見る、国民的アイドルの苦悩とは?
嵐は2020年12月31日に活動休止と発表しましたが、おそらくNHK「紅白歌合戦」でお別れの挨拶をする、ということになるのでしょうか。
ジャニーズの年越しライブに参加するとすれば、2021年にまたいでしまうのかもしれませんが、そんな事言うのは余計なお世話と言われそうです。
さて、芸能界において、余裕を持って約2年前の活動休止発表は、異例の早さではないでしょうか。
このタイミングでの発表に、嵐の5人の配慮を感じました。
事務所の方針であれば、ビジネス的な要素もあるのかもしれませんが、ここは嵐のメンバーの心遣いと考えたいですね。
嵐は押しも押されもせぬ、国民的アイドルグループ。
SMAPの解散やTOKIOのトラブルの後、ジャニーズグループの屋台骨を支える存在でもあります。
それだけに、テレビなどのさまざまな媒体、CMやイベントなど、仕事での関係者は無数に存在しています。
関係者によれば、さまざまな調整を行うために十分な期間をあけたいというメンバーの希望もあり、休止約2年前の発表となったということです。
ファンに対する気遣いは、もっと大きいようです。
ファンクラブの人数は230万人と言われていますが、例年通りのドームツアーが開催されたとしても、全員を動員するのは難しいかもしれません。
だからこそ、今年の5大ドームツアーは、追加発表を含む全50公演と大規模としたのでしょう。
もちろん寂しさや悲しさはあるかもしれませんが、
「これが休止前、最後のライブかもしれない」
という覚悟がある上でライブに臨むのと、
「あれが結果的に最後のライブになってしまった」
と後から思い返すのでは、ファンの受け止め方も違ってくるのではないでしょうか。
また、トップを走り続けた嵐だからこそ、普段からのさまざまな負担やプレッシャーも計り知れません。
一般ピーポーの私たちからは想像すらできませんが。
表に出れば常に注目の的、スマホやカメラで狙われるし、ちょっとした失言や行動が、意図しないところでスクープされることもあるでしょう。
嵐に限らず、インターネットやSNSが一般的になって、タレントの情報は瞬く間に拡散されるようになりました。
インスタなどで自分を宣伝するタレントも増えているようですが、その必要のないアイドルには苦痛のひとつでしかないでしょう。
大野智さんが言うように、
「一度何事にも縛られず、自由な生活がしてみたい」
という言葉は、国民的アイドルだからこその苦悩、こうした時代背景も無関係ではないかもしれませんね。
ところで、嵐のみなさんもいいお歳ですね、35歳~38歳、私が言えた義理ではありませんが。
日本の高齢化社会とともにアイドルも高齢化、大野さんのみならず、ひとりの大人として独立した存在でありたいと考えるのは自然なことではないでしょうか。
グループとして集まって活動する機会を制限する、それは合理的な話だと思います。
嵐のこれからを応援したいと思います。