2017年6月に、兵庫県明石市の泉房穂市長(55)が道路の拡幅事業で立ち退き交渉を担当する職員に対して吐いた暴言が一斉に報じられました。

出典元:AbemaPrime 「火つけてこい」明石市長の暴言の背景には死亡事故? テレビで伝えなかった全文とは (19/01/29)

問題となっているパワハラ発言について、29日に会見を開いた泉市長は、

「(発言は)パワハラであるだけでなくさらにもっとひどいものだと受け止めている。

非常に激高した状況で口走ってしまったセリフ。申し訳なく思っている。

まさに自分のセリフ。弁明の余地もない」

と陳謝しました。

これを受けて地元紙である神戸新聞は、多くの新聞・テレビが報じていない市長の発言があると伝えました。

泉市長の後援会のTwitterも、暴言音声には公開されていない部分があるとして、

「TVなどで流れていない最後の方を引用させていただきます」

と、その部分を伝えている神戸新聞の記事を引用しています。

 

スポンサーリンク

明石市長のパワハラ発言、TVが伝えなかった部分の内容とは

泉市長のパワハラ発言が問題となっているのは、明石駅の南にある明石駅前交差点の道路拡張工事の遅延の原因になっていた用地買収の件での、市長と担当者のやりとりです。

この道路では4車線の道路が交差点を挟んで2車線と急激に幅が狭くなっており、渋滞の慢性化を招いているだけでなく、以前から事故も多発するなど危険な場所でした。

出典元:AbemaPrime 

2002〜2006年までの5年間で42件の交通事故が発生、2008年と2015年には死亡事故も起きています。

そのような背景の中、2010年に国交省・近畿地方整備局が拡幅工事を決定し、2012年に明石市が用地買収に着手しました。

用地買収が36件、物件補償が27件ありましたが、暴言のあった2017年6月時点では、条件面で折り合わず、所有者が立ち退きに応じていないビル1棟を残すのみとなっていました。

出典元:AbemaPrime 

市長が”職務怠慢”だとして激怒したのは、この所有者との交渉についてでした。

その後、用地買収は完了、工事も進められています。

東西に抜けるにはこの道しかないこともあり、長年の課題として工事の完成を待ち焦がれていた市民も多かったようです。

当初の事業完成予定は、暴言のあった半年前でしたが、買収交渉が滞り、その通りには行きませんでした。

会見から得た情報では、そのビルの逆側から順に買収交渉をかけていっていたため、買収が後手に回ったという事情があった模様です。

そして神戸新聞が報じた、TVが伝えなかった部分というのが、これに続く次の発言です。

「ずっと座り込んで頭下げて1週間以内に取ってこい。

おまえら全員で通って取ってこい、ハンコ。おまえら自腹切ってハンコ押してもらえ。

とにかくハンコついてもらってこい。とにかく今月中に頭下げて説得して判付いてもうてください。

あと1軒だけです。

ここは人が死にました。角で女性が死んで、それがきっかけでこの事業は進んでいます。そんな中でぜひご協力いただきたい、と。

ほんまに何のためにやっとる工事や、安全対策でしょ。あっこの角で人が巻き込まれて死んだわけでしょ。だから拡幅するんでしょ。

(おまえら担当者)2人が行って難しければ、私が行きますけど。私が行って土下座でもしますわ。市民の安全のためやろ、腹立ってんのわ。

何を仕事してんねん。しんどい仕事やから尊い、相手がややこしいから美しいんですよ。後回しにしてどないすんねん、一番しんどい仕事からせえよ。

市民の安全のためやないか。言いたいのはそれや。そのためにしんどい仕事するんや、役所は」。

出典元:神戸新聞NEXT

暴言から1年半以上が過ぎたこのタイミングでの報道について、神戸新聞の藤井記者は、

「詳しいことは分からないが、市長選を控えているので、憶測を呼ぶ時期であることは間違いない。

前市長と現市長の戦いの中で影響は非常に大きいと思うが、選挙は複雑な構図もある。

色々な憶測が飛び交っているし、単純に判断するべきではない。

そのことも含めて慎重に判断した結果、神戸新聞では前後の発言も載せることにした」

と話しています。

地元の反応の9割は否定的な意見で、市役所には約380件の電話やファックスが寄せられ、”辞任しろ””犯罪的だ”といったものもあったそうです。

一方、駅前などで有権者にインタビューしたところ、”言葉としてはダメだが、頑張っている方であるし、熱い思いから暴発してしまったのかな”と擁護する意見も一定数あったとのこと。

市長の人となりをよく知る人からは、むしろ気の毒と思われているのかもしれませんね。

 

スポンサーリンク

小藪千豊は、もう一回チャンスというのが前向きではないか

市長自身がパワハラだと認めているこれらの発言について、AbemaTVの番組の中で、お笑い芸人の小籔千豊は、

「関西の中でもキツめの家庭で育った僕としては、”責任感が薄いねん、それくらいの覚悟を持ってへんからや”という裏返しだと感じた。

でも、世間ではそう受け止めない人が多いと思う。

今回の言葉はあかんから、もう二度と政治家すんなという人もいるかもしれないが、次言うたら政治家なし、けど、もう一回チャンス、というのが前向きではないか」

出典元:AbemaPrime 

とコメントしました。

出典元:AbemaPrime 「火つけてこい」明石市長の暴言の背景には死亡事故? テレビで伝えなかった全文とは (19/01/29)

29日に会見を開いた泉市長は、

「(発言は)パワハラであるだけでなくさらにもっとひどいものだと受け止めている。

非常に激高した状況で口走ってしまったセリフ。申し訳なく思っている。

まさに自分のセリフ。弁明の余地もない」

と陳謝しました。

辞任の意向は示さず、自身の進退に関しては、

「辞職に関しては2カ月後に統一地方選挙が迫っている状況なので、今回のこの一連の事も含めて明石市民の皆さんにご判断を仰ぎたいと思っている」

と発言しています。

1年半以上前の発言をこのタイミングで出した側の狙いは、明らかに泉市長の失脚であると思われます。

逆風が吹き荒れる中、泉市長にとって統一地方選挙は市民の信を問う、起死回生の逆転チャンスになるのか、もう一回チャンス、となるのでしょうか。

一発退場、とはならなかったものの、もう一回、市長選に出馬できるのでしょうか。

 

スポンサーリンク

Yahoo!ニュースコメント欄では、市長を擁護する意見もアリ

ヤフコメ(Yahoo!ニュースコメント欄の通称)では、泉市長を擁護する意見も出ています。

例えば、市長の説教についての正当性を主張するコメント。

全部通すと非常にまっとうな説教
途中で極端なこと言ってフォローして終わるみたいな話し方はある
極端な部分だけ切り取られて批判されるのはかわいそうだ

発言の一部だけを切り取って、悪印象を報道しようとするマスコミへの批判。

マスコミは、いつも一部だけ切り取って、流す。
どういう会話の中、経緯の中で話された事なのかを一部だけ切り取って流す。
確かに、この発言は過激で市長として許される発言では無いが、全体、経緯を知った上で聞くのと、そうではないのでは、印象はかなり違ってくる。
なにより、録音がこの時期に出た事の裏をもっと報じるべきでは?

発言への非難の元となった録音に対して、”壁に耳あり障子に目あり”的な、注意を促すもの。

今の時代、前後があっても非難されるんだよね。確かに7年も放置してたんなら厳しく叱りたいのも分かるが、誰かは録音してると思った方がいいかも。。

このタイミングでネタを売った人への疑問や、報道への要望。

ひょっとして、こんな時のために録音して、こんなタイミングでマスコミにネタを売ったの?
周到ではあるんだけど、ちゃんと本業に精を出さなきゃ。
マスコミさんも、ちゃんと報道してほしい。

なるほど、報道のされ方によって、受け取る側の意見も市長擁護側に偏ってしまうことがよくわかりますね。

今回の神戸新聞の記事は、AbemaTVに取り上げられて、公平さを欠く報道に対して一石を投じたものです。

しかし、泉市長の言葉の乱暴さ、明らかな上から目線での話し方を、取り消すまでには至らないわけです。

情報の出し方、出し手の意図、事実、背景、情報に出されていないものはないか、などなど、受け手は情報を鵜呑みにせず、想像を巡らせて真意をくみ取らなければいけないのかもしれません。

情報(いらないものも含む)があふれかえる現代社会において、受け手の理解力が試される、今回の市長パワハラ発言報道でしたね。

 

スポンサーリンク