浅村栄斗(あさむら ひでと)内野手(西武ライオンズ)の相場が、FA市場で話題になっています。
浅村栄斗は、2018年、パ・リーグの今季打点王、西武の優勝に最も大きく貢献した選手です。
シーズンが始まる前から、FA権行使が取り沙汰されていましたが、オフになるやいなや、本人がそれを決断しました。
優勝した球団からFA宣言したことに対し、球団での待遇やフロント、首脳陣と本人の関係など、彼が決断に至るまでの背景がどうだったのか、などが議論になっています。
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浅村栄斗の相場、メディアの報道や市場評価は?
浅村栄斗の相場、西武が事前に提示した条件は、3年15億円と言われています。
今季の年俸は2億1,000万円でしたので、西武としては出せる上限額を示したのかもしれませんね。
年俸換算で5億円ですから、残留を優先的に考えていたとすれば、悪い条件ではないように見えますが。
手を上げそうな球団が複数、セ・リーグから巨人、阪神、パ・リーグからソフトバンク、オリックス、楽天の名前が上がっています。
5球団を見ると、西武以上の条件が出てきそうな、お金を出せそうな球団ばかりですね。
西武を上回る4年契約が争点になるのではないか、とのメディアの報道があります。
浅村栄斗は西武ではセカンド、守備力にも定評があります。
どの球団にとっても、クリーンアップを打てる内野手として市場評価は高いようです。
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浅村栄斗は今季パ・リーグの打点王、その真価は?
浅村栄斗の今シーズンの数字、まず何と言っても打点127、パ・リーグ打点王、そして打率3割1分、自己最多の32本塁打、非の打ち所のない成績でした。
自身で自分の市場価値、真価を最高に高めたシーズンと言っても過言ではありません。
しかしながら不安がないわけではありません。
ここ数年の体重増加によってキレが鈍った感じ、盗塁4の物足りない走力、膝と腰に故障歴があり、長い期間での複数年契約にはリスクがある、という見方もあるようです。
リスクはあるとしても、浅村栄斗は27歳、油が乗り切っています。
どの球団に決まるとしても、活躍する可能性は大いにありそうですね。
FA権行使で話題の選手としては、他に広島カープの丸佳浩外野手がいます。
広島カープは今季セ・リーグの覇者、優勝チームからFA権行使という点で2人は類似しています。
浅村栄斗と丸佳浩、2人がどの球団に収まるのか、目が離せないシーズンオフです。
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浅村栄斗がFA権を行使した西武の事情、背景とは?
さて、気になるのは、浅村栄斗がなぜFA権を行使したのかという理由です。
優勝チーム、勝てるチームなのにそこから出たい、というのは西武球団に問題があるのでしょうか?
西武からFA権行使をした選手で記憶に新しいのは、2016年、楽天に移籍したノーヒッター岸孝之投手、今季の最優秀防御率投手となっています。
2017年は野上亮磨投手が巨人に移籍、西武はFA権による移籍制度が始まって以来、12球団のうち最多、実に16人の選手が他球団へ去っていきました。
浅村栄斗が移籍を決断すれば、17人目の流出となりますが、ほぼ毎年、主力選手が西武を離れてしまっているのが現状です。
西武ライオンズは、黄金時代を築いた1990年代、西武鉄道グループの財力に物を言わせてスター選手を集結していた時代がありましたが、今は昔、オーナー一族が勢いを失ってからは、影を潜めてしまったように見えます。
年俸などの金銭的条件だけでなく、メインスタジアムや練習場など選手を取り巻く環境が他の球団より劣るとか、選手の意見や要望を受け入れる体制が不足している、何がなんでもこのチームでやりたいという球団愛が弱いなど、いくつかの理由、球団の事情、背景が考えられますね。
もしそのような理由で、主力選手がFA権を行使する慣習になってしまったら、プロ野球各球団の戦力はますます格差が開いて、ペナントレースがつまらなくなってしまいます。
浅村栄斗の移籍先がどこになろうが、あるいは残留するとしても、FA権行使は選手が獲得した権利なので、本人にとって悔いのない選択をぜひしてほしいと思います。
同時に、FA権行使が財力のある球団にばかり味方する制度にならぬよう、抜本的な改革にも期待します。
日本のプロ野球界、いつもメジャーリーグの制度を追いかけて採用するばかり、ではなく。
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