中日の松坂大輔投手(38)がファンと接触した中で、右腕を引かれ負傷したとして、「しばらくノースロー調整を続ける」と球団が2月11日に発表したことが報じられました。

出典元:livedoor NEWS 中日・松坂、右肩炎症 ノースロー調整の予定

松坂投手には、お気の毒と言うしかないのか、球団がお客さんのために良かれと行うファンサービスでの負傷、悪気がないのかあるのか定かではありませんが、興奮したファンに右腕を引っ張られるというアクシデンドでした。

この一報にファンは衝撃を受け、ツイッターでは次のような声が上がっていました。

「こんなのファンじゃない!」

「商売道具の肩を壊すなんてひどい」

「壊した人はどう責任を取るんだ」

ファンサービス中のトラブルとは言え、悪質なファンによる迷惑行為だった可能性もあるため、犯人は誰だと憤りの声もあるようです。

 

スポンサーリンク

松坂大輔が右肩を負傷、お気の毒、ファンサービスで負傷

松坂投手のニュース、身体が資本のプロ野球選手が一部のファンの手によって傷を負わされた、というものです。

これにより、今後はファンサービスの在り方や、選手とファンの距離感が問題となってくるでしょう。

以前から、このようなことが起こるリスクは常に存在していました。

ファンが選手の身体に触れたがったり、握手やハイタッチを求めることは、キャンプなどでは日常の光景ですし、米メジャーリーグなどでもよく目にします。

もし引っ張られたら…ということを少なからず思っている選手もいますが、それでも選手たちはファンサービスを行ってきました。

応援してくれることへの感謝を返す場として、そして、選手が怪我を負うようなことはファンはしないだろうと誰もが信じていたはずですし、選手とファンの間の”暗黙の了解”でもあったでしょう。

それが、今回の一件で、選手のファンへの“信用”は、残念ながら少なからず裏切られたのではないでしょうか。

有名選手になればなるほど危険がつきまといますし、多くのファンが殺到したり、警備員が制止しても止まらないケースもあります。

輪の後方から身を乗り出し、腕を突き出して、無理矢理にでもサインをもらおうとする人もいます。

警備員が「押さないで」と言っても、聞くことなく、輪の前方に小さな子供がいてもお構いなしの人もいて、ファン同士の間にも危険が潜んでいます。

エリアを区切るポールが折れることも頻繁にあり、選手自身が危険を感じてサインを止めることもあるそうです。

もちろん大多数のファンは、これに当たりません。

少数の心無い人たちのせいで、たくさんの善良なファンも選手と同様、迷惑をこうむっているのです。

決してファンサービスは止めるべきではないと思いますし、ファンから楽しみを奪うべきではないと思います。

選手がファンを、そしてファンが選手を思いやり、気遣うこと、継続するためにはそれしかありません。

 

松坂大輔の右肩“破壊”、加害者に「損害賠償を払え」の声

松坂投手の右肩、完治まで時間がかかった結果、シーズンに影響が出るだけでなく、最悪の場合は選手生命に影響が出ないか心配です。

右腕を引いたファンの法的責任はどうなるのか、弁護士ドットコムニュースで、冨本和男弁護士は以下のように話しています。

Q:しばらくプレーできない、あるいは引退が早まったなど影響が出た場合、民事での責任はどの程度になると考えられるでしょうか。

A:そのファンの行為が原因で、怪我をしたことが立証されればの話ですが、治療費等の実際にかかった金額については当然請求されることになるでしょう。

また、後遺症がのこり早期引退となってしまった場合、早期引退によって将来得られなくなったと考えられる減収分、治療・後遺症の精神的苦痛についての慰謝料についても責任を負うことになると考えられます。

Q:金額にして、どれくらいの損害賠償責任を負うことが考えられますか。

A:報道によると、松坂選手の年俸は8000万円プラス出来高払いとのことです。

どれくらいの金額か定かなことは言えませんが、早期引退の原因となってしまったら、数千万円単位で賠償金が請求される可能性もあると思います。

Q:刑事についてはいかがでしょうか。

A:右腕を引く行為は、人の身体に対する有形力の行使と言えますので、暴行罪の責任を負う可能性があります。

『2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料』という処罰を受ける可能性があります。

靭帯損傷等の怪我をさせていた場合、傷害罪の責任を負う可能性があります。この場合、『15年以下の懲役または50万円以下の罰金』という処罰を受ける可能性があります。

出典元:弁護士ドットコムニュース

一流のプロ野球選手の報酬は一般ピーポーをはるかに凌ぐ金額ですし、選手生命を短くするような傷害となれば、損害賠償も大きくなるのは当然ですよね。

今回の一件が悪意のあるファンの迷惑行為であれば、相応の損害賠償は支払うべきでしょうし、処罰を受けてしかるべきです。

一方、加害者がもし、大の松坂投手ファンだったなら、悲劇というしかありません。

しかし、いくら松坂投手のことが好きでも、大切な体を痛めるような接し方はファンの最低限のマナーとして控えなければいけませんよね。

 

松坂大輔、右肩炎症、しばらくノースロー調整続ける予定

松坂大輔投手は、移籍2年目のシーズンへ向け、春季キャンプで調整に励んでいました。

その矢先のトラブル、松坂投手はしばらくノースロー調整となることが球団から発表され、各メディアによって大きく報じられています。

報道によると、キャンプ序盤にファンと接触した松坂投手は、その際に右肩の違和感を覚えたとのこと。

そこから状態が変わらなかったことにより、大事を取る形でノースロー調整に入ることになったそうです。

また、12日、沖縄の病院での診断は右肩に炎症と伝えられていますが、場合によってはキャンプ、オープン戦はおろか、開幕に間に合わない可能性も指摘されています。

松坂投手は、昨季「6勝4敗・防御率3.74」の成績を残し、復活への足掛かりを得て、いい形でシーズンを終えました。

ただ、前所属のソフトバンクでは度重なる右肩の負傷により、3年間で1試合しか一軍のマウンドに上がれなかったという経緯もあったので心配です。

ベテランの域に入った松坂投手にとって、デリケートで大切な右肩を、あろうことか一ファンが“破壊”したという今回の一件。

この事件をめぐってネット上では、さまざまな批判が噴出していますが、その中には、

「ここまできたらファンサービスは一切禁止にした方がいい」

「質の悪いファンがいる以上球団も強硬策をとるべき」

といった声も出ており、次の被害者が出る前に、何らかの対応をした方がいいと考えている人も多いようです。

最近では、サイン・グッズ転売を筆頭に、頻発し続けている一部の悪質行為が取り沙汰されています。

今回の一件を引き起こした人物も、“自分が良ければそれでいい”といった自己中心的な考えの元、意図的に松坂投手の右腕を引っ張ったのか、あるいは単に興奮が過ぎて無邪気にやってしまったのか、いずれであったにせよ、プロ野球投手の生命線である利き腕の肩を傷つけてしまった事実は変わりません。

今後続いていくキャンプでも、おおよそファンとは呼べないような連中が多数紛れ込むことが予想されますし、それを見分けることは至難の業です。

また、善良なファンであったとしても、その行いが過激なものにならないとは限りません。

選手とファンのつながりは、本来、身近なものであってほしいので、今後のサービスの在り方について、双方に対する球団や関係者の適切な対応に期待したいところです。